2024.07.26 (更新日:2024.11.27)
【サーフィン用語集】初心者〜中級者サーファー必見!これを見とけば大丈夫!
サーフィンは、波に乗るシンプルなスポーツに思えるかもしれませんが、奥が深く数多くの専門用語も存在します。専門用語だらけで混乱することも…。サーフィンを始めたばかりの方、これから始める方、中級者だけど今さら誰にも聞けない方もご安心ください!
この記事では、初心者〜中級者サーファーまでが知っておくべき基本的な波や海、道具、技術、天候のほか、ルールやマナーを網羅的に解説します。
いざというときのために、ブックマークやスマホのホーム画面に追加しておくことをオススメします。
目次
サーフィン用語を理解する3つのメリット
1.「スキルアップ」が向上する
スクールやYouTubeなどで教えてくれる内容が理解しやすくなります。言ってることが「???」になることも…それではいつまでも上達しません。まずは、わからないことがわからない状態を無くすことを意識して用語を覚えましょう。また、技術やトリック名を覚えておくことで目標が明確になり、上達への後押しにもなります。
2.「予報」が理解できる
予報は、自然のスポーツにおいて最も重要です。波予報アプリなどでは専門ワードが飛び交います。用語を理解していないことで、良い波を逃したり、自分の力量に見合っていない状況でサーフィンをすることになります。予報の理解度を高めることは、自身を守ること、スキルアップに繋がります。
3.「コミュニケーション」が取れる
ポイントに着いたら「(現地の)生の情報収集」が必須です。現地にいる方とコミュニケーションを取るためにはサーフィン用語を理解していないといけません。特にはじめて入るポイントでは、波の質や潮の流れ、ローカルルールを知らないことで事故やトラブルに発展する場合も多いです。コミュニケーションが取れることによって事故やトラブルを回避できて、はじめて会った方とも一緒に楽しむ時間を過ごすこともできるでしょう。
さらに楽しいサーフィンライフを過ごすために一緒に学んでいきましょう!
波と海に関する基本用語
波の状況を把握したりHowToでも必ず使用する言葉なので覚えておきましょう!
波の構造
- ピーク
波が最初に崩れ始める頂点部分。最も長く波を乗ることができ、ここから乗る人が波に乗る優先権を得ます。 - リップ
波が崩れ始める先端部分。このリップを活かしたテクニックもあります。 - フェイス
波の斜面部分。波に乗るメインエリアとなり、波のエネルギーが集中するパワーゾーンでサーフィンで最も重要なエリアです。 - ボトム
フェイスの底部分。トップターンへ繋げる最も重要なエリアです。 - トップ
フェイスの頂(いただき)部分。次のアクションに繋げる重要なエリアです。 - ショルダー
次にブレイクするエリア。ショルダーが張り続けていると長いライディングが可能になります。 - スープ
波が崩れて白く泡立った部分。初心者はこの波からサーフィンを始めて「波に押される感覚」を身につけましょう。 - スプレイ
波がブレイクしたときに出る水しぶき。ターンをしたときに飛び出る水しぶきも同様の呼び方です。 - セクション
波が崩れる地点から次の崩れる地点までの一区間。ライディング中にターンやトリックを行うエリアです。
波の種類
サーフィンを楽しむ上で、波の状態を理解することは欠かせません。波の種類によって、サーフィンの難易度や楽しさも変わります。
- ブレイク
波が割れる(崩れる)こと。海底の地形などに反応して波がブレイクします。また波が割れているポイントのことを「ブレイクポイント」と呼びます。 - ビーチブレイク
海底が砂浜で形成されている場所で発生する波。波の形や大きさが変わりやすい特性があります。怪我する可能性が低いので、初心者は必ずビーチブレイクのポイントから始めましょう。 - リーフブレイク
海底がリーフ(サンゴ礁や岩礁)で形成されている場所で発生する波。綺麗に波が割れやすい特性がありますが、リーフに衝突するリスクがあるので中級者以上から推奨されるポイントです。 - ポイントブレイク
同じ場所かつ継続的に発生する安定した波。ポイント近くのローカルサーファーに人気なので、ビジターサーファーは「挨拶とリスペクト」を忘れずに入りましょう。 - ダンパーブレイク
徐々に割れる波ではなく一面の波が一度に崩れる波。左右どちらにも進めないため、乗らずに次の波を待ちましょう。 - ショアブレイク
岸近く(インサイドエリア)で割れる波を指します。中上級者は乗りこなせる方も多いですが、ダンパーブレイクになる傾向もあり初心者には不向きな波です。 - ライトブレイク
陸側に向かって右側に割れる波。「レギュラー(左足が前のスタンス)の波」とも呼びます。 - レフトブレイク
陸側に向かって左側に割れる波。「グーフィー(右足が前のスタンス)の波」とも呼びます。 - Aフレーム
左右対称に割れる波で、ライトにもレフトにも走れる波です。 - スウェル
遠くの台風や風によって生まれた「うねり」のことを指します。台風や大きな低気圧がもたらす大きなうねりのことを「グランドスウェル(Grand Swell)」と呼び、過ぎたあとのうねりを「バックスウェル(Back Swell)」と呼びます。
波や海の状態
波の状態を正確に把握することは、安全で楽しいサーフィンのために欠かせません。以下に、波の状態に関連する基本的な用語をまとめました。
- セット
一連の波が連続してやってくる通常の波よりも大きな波の集まり。場所とその時々によって、「通常の波→セットの波→通常の波」と間隔(時間)も変化します。時計を付けて入る場合は、セット間隔(時間)を測ることによって、次に来るセットの波に合わせた準備ができます。 - カレント
海水の流れ。岸から沖に流れる「離岸流(リップカレント)」と呼び、海岸線と並行に流れる岸に近い「並岸流」、岸から遠い「沿岸流」を「ロングショアカレント」と呼びます。沖へ出やすい特徴がありますが、岸に戻れなくなるリスクもあります。沖へ流されていると感じたら、波が発生しているエリアに向かって横にパドリングしてカレントを避けましょう。 - グラッシー
風がなく水面が鏡のように滑らかな状態。無風で波がある理想的なサーフィンコンディションです。 - チョッピー
風や潮流の影響で波が乱れ、水面が荒れている状態。グラッシーとは正反対にサーフィンに向かないコンディションです。 - クローズアウト
波が大きすぎたり風が強くすぎることで、サーフィンができないコンディションです。 - オフショア
陸から海に風が吹く状況。波のフェイスが整いホロー(筒状)になりやすくなるため、サーフィンに最適なコンディションとされます。ただ、風が強いと沖に流される場合があるのでご注意ください。 - オンショア
海から陸に向かって風が吹く状況。波が崩れやすくコンディションが悪いことが多いです。サイズアップしやすいので、特に初心者はご注意ください。 - サーマル
陸と海の気温差によって生まれる風。日中に陸上の気温が高くなり上昇気流が発生すると、海上の冷たい空気が陸に向かって流れ込みます。よって、昼間にはオンショア、夕方にはオフショアになる傾向があり、気温が高くなる夏場に発生しやすいです。 - フラット
波が全く立たない状態。サーフィンできないコンディションのため、こんな日にはSUPすることをオススメします。
潮の満ち引きに関連する用語
潮の満ち引きは、波の大きさや形状に大きな影響を与えます。サーフィンを楽しむために潮の満ち引きを理解しておくこともとても重要です。行く前に、波予報アプリや天気予報アプリでチェックしましょう。
- 満潮
海水位が最も高くなる状態。一般的には波が厚くなりやすく、波が割れづらい傾向があります。 - 干潮
海水位が最も低くなる状態。波が割れやすい傾向にありますが、リーフポイントでは岩や珊瑚など海底が露出することもあるので注意しましょう。 - 引き潮
満潮から干潮に向かって水位が下がる状態。ブレイクポイントは岸から沖へ変化し、斜面が急な掘れる波へ変化する傾向があります。 - 上げ潮
干潮から満潮に向かって水位が上がる状態。サイズアップが期待できますが、潮の流れも大きくなるため流されないように注意しましょう。 - サーフィンにベストなタイミング
大潮(新月か満月)ではサイズアップが期待でき、潮が大きく動くためイイ波の場合は多いです。
サーフィンに最適なコンディションは、この大潮の干潮から前後2〜3時間ぐらいが良いとされています。
地域やポイントによって、ベストなタイミングが違うためサーフショップやローカルの方に聞いてみましょう。
サーフボードと基本的な道具の紹介
上達する上で、サーフボードをはじめ道具を理解することもとても重要です。ライディングスタイルや体型に合わせる道具選びのほか、波のコンディションに合わせられる道具選びをすることで上達スピードが変わります。そして、安全かつ快適なサーフィンを過ごすことができます。
サーフボードの種類
サーフボードには主に3つの種類があります。ショートボードに特化する方、波や気分に合わせてロングボードと併用する方もいます。また昨今人気のミッドレングスは、様々な波に対応できるため一枚持っておくと便利でしょう。
サーフィンをしながら自分が目指したいサーフィンスタイルを確立していくこともサーフィンの楽しみ方の一つです。自由に楽しみましょう!
- ショートボード
・長さ :約6’6″フィート(198cm)未満
・適した波:腹以上の波でブレイクしやすい波
・特徴 :機動性が高く波の状況に応じて素早く動け、アグレッシブなサーフィンが可能 - ファンボード(ミッドレングス)
・長さ :約6’6″フィート(198cm) ~ 9’フィート(274cm)
・適した波:オールラウンド
・特徴 :ショートボードとロングボードの中間的な特性を持ち、安定性と操作性のバランスが良い - ロングボード
・長さ :9’フィート(274cm)以上
・適した波:スネ膝〜頭の波で割れずらい波にも対応可
・特徴 :安定性が高く、ブレイクする前のうねりから波をキャッチすることも可能 - ソフトボード
ハードボードとは違い、表面が柔らかい素材で覆われてるため、ボードの破損や怪我のリスクが低いことが特徴です。初心者や子供向けのボードです。 - フィッシュボード
幅が広く短めのボードで、スピードが出やすく楽しい乗り心地を提供します。波が小さい時でも楽しめるのが特長です。
サーフボード各部位名と役割
サーフィンのHowToを学ぶときやサーフボードを選ぶとき、サーフィンの上達を左右するのでしっかり覚えておきましょう。たくさん波に乗れてる人のボードをチェックするのも参考になります。
- ノーズ
ボードの先端。波をキャッチする際の浮力や安定性に影響を与えます。 - デッキ
ボードの上面(足を置く)。ライディングやパドリングなどボードを操作する重要な部分になります。 - レール
ボードの側面。ターン時の水の抵抗や反発力に影響し、コントロール性能を左右します。 - テール
ボードの後端。ターンの性能や波の中での安定性に影響を与えます。 - ロッカー
ノーズからテールにかけての反り。ロッカーが強いと鋭いターンがしやすくなったり、パーリングしづらいメリットがある一方、節水面積が小さくなるためスピードの低下や直進性能が低いため不安定になるデメリットがあります。
ウェットスーツの種類と役割
ウェットスーツは保温だけではなく、擦り傷切り傷の防止、浮力、日焼け止めなど様々な効果があります。ここでは主に必要な種類のみ紹介します。シーズンに合わせた種類を用意しておきましょう。
*厚さ表記 :胴体部分の厚さ / 足と腕部分の厚さ
- フルスーツ
・デザイン:長袖長ズボン
・厚さ :3/2mm
・水温 :10~20℃
・使用時期:一般的に春〜秋(東北以北や日本海のエリアによっては初夏〜10月頃まで) - セミドライ
・デザイン:厚手のフルスーツ
・厚さ :5/4mm
・水温 :5~12℃
・使用時期:秋〜冬(東北以北や日本海のエリアによっては秋・春〜初夏頃まで) - ドライ
・デザイン:スーツ内へ水が入りにくい仕様のフルスーツ
・厚さ :5/4mm
・水温 :4~12℃
・使用時期:冬〜春先(主に東北以北や日本海のエリアの寒冷地) - シーガル
・デザイン:半袖長ズボン
・厚さ :3/2mm
・水温 :16〜21°C
・使用時期:春・秋(東北以北や日本海のエリアは夏頃) - スプリング
・デザイン:半袖半ズボン
・厚さ :2mm、3/2mm
・水温 :18~24℃
・使用時期:夏 - ロングスプリング(ロンスプ)
・デザイン:半袖半ズボン
・厚さ :3/2mm
・水温 :18~24℃
・使用時期:気温が下がり水温がまだ暖かい9〜10月 - タッパー
・デザイン:上半身のみ長袖・半袖・ベスト
・厚さ :2mm
・水温 :22℃以上
・使用時期:主に7月〜9月(気温が低い真夏の朝イチは重宝)
サーフボード以外に必要な道具と役割
サーフィンをするにはボード以外にも必要な道具があります。これらの道具はサーフィンをより安全かつ快適に楽しむため、そしてサーフィンが上達するために欠かせません。
- フィン
テール付近の下部に取り付けられる部品。操縦性や安定性に影響を与えます。 - リーシュコード
ボードと足首(後ろ足)を繋ぐコード。板が流されることを防ぎます。使用していると伸びたり劣化が進んで切れることがあるため、必ず定期的な取り替えと予備を用意しておきましょう。 - ワックス
ボードのデッキに塗り、滑り止めの役割。塗り方があまいと足が滑ってパーリングする原因にもなるので毎回しっかり塗りましょう。 - テールデッキパッド
デッキのテール部分(後ろ足を置く位置)に貼付けるタイプ。ワックス同様の効果とコントロールに影響を与えます。 - フロントデッキパット
デッキのフロント(前足を置く位置)に貼付けるタイプ。足が滑りやすいなど個人差のデメリットはありますが、ワックスをかける手間を省く、騒音を防止するメリットがあります。 - ブーツ/グローブ/ヘッドキャップ
ウェットスーツ同様に海水温が低い秋冬や場所によって春の期間に必要になります。
サーフィンの基本動作とテクニック
「基本が大事」と言いますがサーフィンも同じく基本動作が重要です。初めてサーフィンする方はここで覚えて、中級者サーファーで上達に悩んでいる方は、もう一度基本動作から見直しましょう。
基本動作
- パドリング
サーフィンは波に乗る前に漕ぐことから始まります。ブレイクポイントまで漕ぎ続け、最適な位置で乗るために漕ぎ、波に乗るために漕ぎます。
アドバイスは、1.体の重心(ノーズが沈まない上がりすぎない) 2.上体を反らす 3.指はくっつけずに広げすぎない 4.板の中央に水を集める感覚 5.水から手を抜く最後まで力を緩めない。
自分のベストが見つけられると、パドリングスピードが圧倒的に変わります。小波やフラットなときに練習すると違いがよくわかります。 - ドルフィンスルー
向かってくる波に逆らわずに、波の下をくぐり抜けて波の抵抗を抑えるテクニック。ショートボードやミッドレングスは必須の動作で、これができないとブレイクポイントに到着する時間がかかり体力も消耗します。
アドバイスは、1.パドリングをしてスピードをつける 2.気持ち早めに潜る 3.板を抑える位置は胸あたり 4.毎日腕立てをする 5.短めの板を選ぶ。
初心者は、感覚や身体ができ上がるまで少し時間がかかるため何度も挑戦するしかありません。ふとした瞬間に深く潜れるタイミングがきます。中級者は、2.を意識してみるといいでしょう。「今だ!」と思うタイミングが遅い傾向があります。もし早すぎたとしても、深く潜っていれば波を越えられます。 - テイクオフ
波に乗る瞬間の立ち上がる動作。立ち上がったあとは、膝を軽く曲げ、背筋を伸ばします。
アドバイスは、1.急がない 2.手の付く位置は胸あたり 3.板をちゃんと押す 4.両足で立ち上がるというよりは前足を腕の間に持ってくる 5.後ろ足は前へ引き寄せる感覚 6.足が直立ではなく中腰で立ち上がる。
初心者のときは、波に乗る前に立ち上がる動作をしがちのため、しっかり波に乗った感覚を理解しましょう。中級者は、6.を意識してみるといいでしょう。足が伸びていると次の動作に時間がかかりセクション全体の動作の遅れに繋がるため、中腰で立ち上がることを意識しましょう。
中級者向けテクニック
基本動作ができて、波のフェイスから乗れるようになったあなたは中級者の仲間入りです。サーフィンのテクニック用語を覚えておくことで、HowTo動画の理解力の向上や上手いサーファーの動きがわかり上達しやすくなります。今日は”これ”を試そう!今年は”これ”を習得しよう!と明確な目標を設定することもおすすめです。
- ボトムターン
波のボトム(最下部)から波のフェイス→トップに向かうターン。次のアクションに繋げる重要なテクニックです。
アドバイスは、1.後ろ足をテール側に寄せる 2.低い姿勢を保ち板に体重を乗せる 3.ターンの位置が浅すぎない深すぎない 4.上がるときは足を伸ばす。
特に、2.が重要で、位置が浅いとダイナミックなアクションができず、位置が深いとスピードダウンになってしまいます。波のパワーを感じる位置(押され続けてる感覚)を意識しましょう。 - カットバック
波のトップで波のピークへ方向転換するターン。波のピークから離れすぎると波のパワーが伝わらず、スピードダウンして長く乗り繋ぐことが難しくなります。
アドバイスは、1.常に目線は先を見る 2.常に波のパワーゾーンを意識する 3.「目線と頭→進行前側の肩と腕→上半身→進行後側の肩と腕」の順で逆方向へ捻る。
サーフィンのライディング全般において、テイクオフしたあとは足元や板の先ではなく、次にアクションするポイントを見ましょう。また、進行側の肩が下りすぎに注意もしましょう。パーリングする原因になります。 - アップスダウン(アップス)
波のフェイスを上下に動かしながら加速するテクニック。エアリアルなど大きなアクションを行うときや波が崩れかけてるセクションを抜けるときに有効です。
アドバイスは、1.膝を軽く曲げて重心を低く保つ 2.目線は進行方向へ 3.膝を屈伸させ肩と腰を上下に動かす 4.後ろ足よりも前足の伸び縮みが大きい感覚。
よくやりがちなのは、手や腰だけで動かすことです。これでは全くスピードに乗りません。しっかり上下に膝を屈伸させてスピードに乗る感覚を掴みましょう。
上級者向けテクニック
上級者テクニックですが、WCT(世界チャンピオンを決めるサーフィンツアー)やオリンピックでの実況や解説の内容も理解できるようになると、より楽しく上達に繋がります。小波でもできるテクニックがあるので、果敢にチャレンジもしていきましょう!
- トップターン
波のショルダー(次に波がブレイクする部分)で行うターン。大きなターンから次のターンへ繋ぐ軽いターンやスプレーを飛ばすなど、大会でのジャッジにも大きく左右するテクニックです。 - オフザリップ
波のリップ(崩れ始める部分)で行うターン。ライディングの速度と波の見極めが重要です。 - フローター
波のリップ(崩れ始める部分)の上を滑るテクニック。 - エアリアル
アップスでスピードをつけてリップから飛び出しスープ側に着地する空中技。飛び出して着地するだけではなく、グラブ(板を掴む)や横回転、縦回転を入れるなど技の種類も豊富です。 - チューブ
筒状に巻く波に乗るテクニック。主にパワーがあり掘れやすいリーフブレイクで発生します。海外のイメージが強いですが、日本国内でも発生するポイントは数知れずあります。 - コンボ
ターン、カービング、エアリアルなど複数の技を連続して繰り出すこと。競技者においては、必須のスキルとなります。
サーフィンのルールとマナー
サーフィンは、スポーツの域を超えた文化やコミュニティを築いています。ルールと聞くと面倒に感じることはありますが、自然のスポーツを共有し合う難しさゆえに、怪我なくトラブルなくサーフィンを楽しみ合うためには必要なルールです。理解して尊重しあいながらサーフィンを楽しみましょう。
ルール
自分も他人も怪我をしない、楽しみを共有し合うために、基本的ルールを理解しておきましょう。
- ワンマン・ワンウェーブ
「1本の波には1人しか波に乗らない」最も基本的なマナー。怪我しない怪我させないために必ず守りましょう。 - 前乗り(ドロップイン)
他のサーファーが乗っている波に乗る行為。また先に乗ったとしても、後にピークから乗った人がいた場合も前乗りに該当します。状況を瞬時に把握しながらテイクオフもしくはプルアウトしましょう。 - プルアウト
ライディングを中断して、意図的に波から降りること。前乗りに気づいた時は、速やかにプルアウトして謝りましょう。 - ラインナップ
波を待つサーファーが並んでいる場所。波待ちするときは、避けられる位置やラインの邪魔にならない位置で波待ちしましょう。初心者の方は、ラインナップから離れた場所で練習することをオススメします。 - ゲティングアウト/パドルアウト
岸から沖のブレイクポイントへ向かうアクション。波に乗っているエリアを避けて沖へ向かいましょう。もし乗ってくるサーファーがきた場合は、スープへ逃げるかラインに入らないように早くショルダーを抜けましょう。衝突や邪魔を避けるために臨機応変の行動が求められます。 - スネーキング
他のサーファーを回り込んで優先権を得ようとする行為。楽しみを共有し合うことを忘れずに。
マナー
サーフィンは人生の学びも多いところも魅力です。人としての大事な心構えも学べます。
- 挨拶する
ポイントに付いたときや海に入るとき、海から上がったときは必ず挨拶をしましょう。トラブルを抑えることにも繋がります。サーファーだけではなく漁師や地元住民などへの挨拶も忘れずに。 - 謝る
ライン(波に乗るコース)の邪魔をしたり前乗りしたときは、すぐに謝りましょう。謝ることもトラブルを抑えることに繋がります。海上だと聞こえないことがあるので、大きな声や動作で伝えましょう。 - ローカルリスペクト
海や街の安全や環境を守っているローカルサーファーもいます。ローカルサーファーの楽しみを奪わない行動や感謝の気持ちを表して、時にはピークを譲ることも重要です。ビジターによって、サーフィンできなくなったサーフポイントも数知れず存在します。ローカルへの感謝とリスペクトを忘れない行動をしましょう。 - ローカルオンリー
特定のサーフポイントや地域における独自ルール、マナーなど。ポイントによっては、ローカルオンリーやショートボードオンリーなども存在します。はじめて入るポイントでは、最寄りのサーフショップや近くにいるサーファーとコミュニケーションを取って情報収集してから入水しましょう。 - 環境保護
サーフィンに限ったことではないですが、ゴミを持ち帰る、騒音を出さない、迷惑駐車をしないなど海上以外での環境や地元住民への配慮も忘れずにサーフィンを楽しみましょう。
サーフィンの大会ルール
サーフィンは競技においても独自のルールや専門用語が飛び交います。WCTやオリンピックなど大規模な大会からアマチュアなど小規模の大会まで、これからの観戦や自ら参加するときにも役立つ情報をお届けます。
大会の主な形式
- ヒート
予選や決勝で限られた時間内に行われる個々のセッション。世界大会では1対1の2名でのセッション、国内のプロやアマチュアの大会では1ヒート最大4名でのセッションを行うことが多いです。 - ヒート時間
だいたい20〜35分で構成されることが多いです。 - ラウンド
予選(ラウンド1〜3)、準々決勝、準決勝、決勝の順で行われます。 - ランキング
WCTや国内のS.LEAGUE、全日本サーフィン選手権大会などのツアー形式の大会では、年間の合計ポイントで年間チャンピオンが決まります。
1戦ごと順位別にポイントが付与されるため、1戦だけ優勝したとしても年間チャンピオンを取ることはできません。1戦1戦が重要な長期間に渡る熱戦が毎年開催されます。
スコアリング形式
- 点数
①1本ずつ5人のジャッジが0.0〜10.0で評価します。
(スコアリングカテゴリ)
0.0 — 1.9 : Poor
2.0 — 4.9 : Fair
5.0 — 6.4 : Good
6.5 — 7.9 : Very Good
8.0 — 10.0 : Excellent
②最高点と最低点を除外した3つのジャッジスコアの平均がライディングスコアとなります。
(例)
A4.0 B5.0 C5.0 D6.0 E7.0の場合、5.0+5.0+6.0=16.0÷3=「5.3」*小数点第二以降は、大会によって四捨五入や切り捨てされる
③ヒート中にキャッチした波の中で、得点高い上位2つの合計が総得点となります。波に乗る数よりも、高難度の波に乗った人が勝利を掴むため、波選びから重要です。
(例)
選手A 波に乗った数→10本 得点→6.0+6.5=「12.5」
選手B 波に乗った数→ 5本 得点→7.0+8.5=「15.5」 勝★者 - ジャッジ基準
テクニックのクオリティを前提に、主に5つの要素からジャッジします。
①実行する積極性とその難易度
②新しさや進化した技
③コンボ(大きな技を連続して行う能力)
④技のバリエーション
⑤波に乗るスピード、パワー、フロー(波に乗る流れの良さ) - その他得点に影響するルール
①プライオリティ(波の優先権)
優先権を持つサーファーは、無条件に波をキャッチする権利があります。優先権は波をキャッチしたり、パドルして波を逃したりすると他のサーファーへ移ります。
他のサーファーは、優先権を持つサーファーのライディングを妨げない限り、同じ波をキャッチすることができます。
②インターフェア
優先権を持つサーファーのライディングを妨げた場合、ペナルティが課されます。
通常、インターフェアを犯したサーファーのヒートスコアは、最高得点の波1つのみで計算されます。2回のインターフェアを犯すと、そのヒートから失格となります。
③ヒートリスタート
ヒートの最初10分間に誰も波をキャッチしなかった場合、ヘッドジャッジがヒートを再スタートさせる権限を持ちます。
まとめ
サーフィンは専門用語からルール、カルチャーまで数多く存在します。すべてを覚える必要はありません。自分がサーフィンを楽しむために、ここで紹介していることを覚えておいて損しないでしょう。
サーフィンの用語やルールも常に進化し続けます。この記事も合わせて更新していきます。サーフィン行くときや観るときに困ったときは即座に出せるように、ブックマークやスマホのホーム画面への追加も忘れずに♪
トラブルなく怪我なくサーフィンを楽しみましょう!そして、ほんの少しでも上達できるように!
Writer この記事を書いた人
鈴木一弘(すーさん / かず) Kazuhiro Suzuki
ヨコノリタウン運営者|SURF歴20年|SNOW歴25年|SK8は特に下手くそ…|SUPフィッシングに挑戦中|2018年湘南藤沢から地元小樽へUターン|現在2児の父|ヨコノリと仕事と子育てを両立するために日々奮闘中!