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北海道余市町で躍進する新時代コミュニティ「machiDAO」

北海道余市町のデジタルコミュニティmachiDAOの紹介

地方の過疎化や高齢化が進む日本において、地域に新たな活力を吹き込むための模索が続いています。

こうした中、北海道余市町では最先端のデジタル技術であるWeb3(ウェブスリー)を活用した新たなデジタルコミュニティ「machiDAO(まちダオ)」が2024年に設立されました。

ふるさと納税にNFTを導入するなど全国でもいち早くWeb3技術を取り入れた北海道余市町で、「machiDAO」が誕生した背景や活動内容などこれまでの軌跡と今後のコミュニティビジョンを紹介していきます。

余市町の新時代コミュニティ「machiDAO(まちダオ)」とは?

machiDAOとは

machiDAOは新時代コミュニティという名の通り、最先端のIT技術を活用しているコミュニティです。

専門用語などもチラホラ出てきますがわかりやすく解説しながら、どんなコミュニティか紹介しますのでご安心ください。

machiDAOの基盤となる「Web3技術」とは?

Web3への変化

そもそも”Web3”ってなに⁉︎という方のために、簡単に説明します。

Web1

ホームページなどで一部の人が発信して、その情報を見るだけの時代

Web2

クチコミサイトはじめSNSやYouTubeが登場し、あらゆる人が自由に情報を発信して意見交換し合う時代。そして、GoogleやXなどプラットフォームを提供する企業が膨大なデータをまとめて管理します。

Web3

データを一つの企業が管理するのではなく、みんなで管理し合う時代。ルールも同様に、いち企業や個人が一方的に決めるのではなく、「みんなでつくり、みんなで決める」より自由でより安全に利用できるインターネットを目指します。

仮想通貨(暗号資産)やNFTもWeb3技術を活用したサービスや仕組みです。

machiDAOでは、このWeb3を軸としてコミュニティ形成しながら、各プロジェクトの企画から実装を行っています。

machiDAO「設立背景」の紹介

machiDAOの設立背景

「machiDAO」は2024年4月に設立された、北海道余市町を起点とした地方創生のためのデジタルコミュニティです。株式会社あるやうむが提供する「地域おこし協力隊DAO」の第一号の取り組みとして始まりました。

このプロジェクトは「地域おこし協力隊制度」を活用し、Web3技術を取り入れた新しい地域活性化モデルを目指しています。通常の地域おこし協力隊が掲げる「地域課題を解決する」目的と変わりはありませんが、デジタル技術を軸に「人との繋がり」「新しいプロダクトやサービスの構築」「地域内外への発信」を行っていく役割を担っています。

そもそもDAOとは、企業など社長のような絶対的権力を持つリーダーがいるわけではなく、参加メンバー全員が対等な立場で意思決定に関わり、それぞれの能力を最大限に発揮できる場を提供するという新時代の新たなコミュニティ概念です。

コミュニティ参加者は、Webデザインや動画制作、プログラミングなどデジタル分野を得意とする方だけではありません。料理やDIYが得意な方もいれば会計を仕事にしてる方がいたり、地域との繋がりが強い方など、各々が得意とする専門領域を掛け合わせながら課題解決そして最大化を目指します。

machiDAOマネージャーはどんな人?

machiDAOマネージャーhiroさん

地域おこし協力隊DAOならびにmachiDAOでは、コミュニティ運営を主導する「DAOマネージャー(通称:DAOマネ)」というコミュニティを推進する役割を担う方がおり、余市町machiDAOでは「hiroさん」という方が就任しております。

hiroさんは、Web3やデジタル界隈では世界的に有名な「NounsDAO」に提案・投票権を持つ日本の「pNouns⚡️DAO」のコアメンバーとして活躍し、DAOを推進するトップランナーです。

ちなみにNounsDAOとは、メガネをかけたドット絵のデジタルキャラクター「Nouns」を買った人が参加できるコミュニティです。

ルスツリゾートにある「Nouns」のモニュメント

スノーボードでルスツに行く方は見たことがあるんじゃないでしょうか。︎イーストのゴンドラ乗り場前にある赤ぶちメガネのモニュメントが「Nouns」です。

hiroさんの紹介に戻ります。

元々札幌市に住みながらフリーランスとしてDAO活動を行っている中で、hiroさんの父親が余市町に家を持っていたことをきっかけに、余市町と札幌市の二拠点生活を始めました。

時を同じくして地域おこし協力隊DAOの募集が開始、ワインの仕事に携わった経験からワイナリーが多い余市町に親和性を感じたこともあり、余市町のDAOコミュニティマネージャーとして就任されました。

そして、hiroさんのすごいところはなんと言っても行動力と推進力です。このあとのmachiDAOの活動をご覧ください。

▼machiDAOに関連するリンクはこちら

リアルタイムに情報を知りたい方は”フォロー”を忘れずに。

ココがすごいべ‼︎「machiDAO」コミュニティ🍎

machiDAO新たなデジタルコミュニティ

「machiDAO」に参加している方は、余市町内や北海道内に留まらず東京・北陸・関西・四国・中国・九州そして香港など海外拠点に活動してる方まで参加しているグローバルコミュニティです。

デジタルを軸としたコミュニティのため、オンライン上でのコミュニケーションが多いですが、余市町内でリアルイベントを行っているため、オンラインだけでの繋がりだけではありません。

素性を知らない方も多いので、リアルイベントでお会いするまで緊張とワクワクもDAOコミュニティの面白さです。

では、具体的な活動を見ていきましょう。

コミュニティを活性する「Discord」の活用

Discordの簡易説明

Web3コミュニティでよく使用されるコミュニケーションツールが「Discord」です。テーマ別に別れた部屋(チャンネル)を作成して、LINEのようにテキストチャット、音声やビデオでグループ通話など行うことができます。

machiDAOでは、日々の活動やアイデアによって多くのチャンネルが作成され、多くの方がコミュニケーションを取られています。コミュニティの進化がオンライン上でタイムリーに感じられるのもデジタルコミュニティの特徴です。

hiroさんは就任後間もなくDiscordを立ち上げ、迅速にコミュニティの基盤を整備しました。

海外のDAOコミュニティから「活動資金支援」も⁉︎

VrbsDAOというコミュニティ主導のプロジェクトや文化を後押しする海外のDAOコミュニティから年間200ドル〜1800ドルの活動資金を支援いただいています。

これは、海外のDAOコミュニティからの資金支援という、machiDAOにとって新たなコミュニティ財源の獲得であり、コミュニティ運営の可能性を広げる取り組みです。

“DAO”らしさを発揮した2024年の活動内容

machiDAO2024年の活動内容まとめ

2024年の設立からわずか1年の間に、”誰もが”参加でき、”誰もが”開催できる”DAOらしい”イベントがいくつも開催されました。

プロジェクトすべてがDAOマネージャーのhiroさんによる発案ではなく、「やりたい!」と手を挙げたメンバーによるプロジェクトもあります。発案後は、hiroさんのほか多様なメンバーがそれぞれのスキルを活かして協力し合い企画を遂行する方式です。

オンラインに留まらず、オフラインのイベントも活発的だった2024年のmachiDAOの活動内容を紹介していきます。

1.ビーチクリーン

machiDAOの代表的な活動の一つが「余市ビーチクリーン」です。雪が積もらない春〜秋までの期間、毎月第一週の日曜日に余市町内の砂浜でゴミ拾いを実施するイベントとして定期的に開催しています。

毎回5名ほどの参加者が集い、町内だけではなく道内在住者、ロングステイしている道外や外国の方も参加されます。

特徴的なのは「リモートゴミ拾い」という取り組みで、余市町でゴミ拾いが行われる同じタイミングで、別の地域に住むコミュニティメンバーが自分の住む地域でゴミ拾いを行うデジタルコミュニティらしい取り組みです。

2.ワークショップ

machiDAOワークショップ

余市町内の高齢者向けにスマホやパソコン教室だけではなく、必要不可欠となったAIツールの勉強会などオフライン・オンラインともにワークショップを開催しています。

Web3に関連するNFTやトークンの発行体験ができるワークショップも開催されるため、Web3の知識がない方も心配無用です。一緒に学び、コミュニティとともに自分自身も成長させることができます。

hiroさんが全てのワークショップで講師を務めるのではなく、各テーマの専門知識や経験を持つメンバーが講師を担当しています。hiroさんのヒトを巻き込む力、各メンバーが主体となるDAOコミュニティの利点が活きている独自のワークショップ活動です。

3.SUPツアー

machiDAO余市SUPツアー

余市といえば「海」、海で誰もが楽しめるアクティビティといえば「SUP」ということで、machiDAOメンバー同士の交流と余市の海を堪能してもらうために、「machiDAO×ヨコノリタウン」で企画したアクティビティイベントです。

ビーチクリーン後のアフターランチでhiroさんやコミュニティメンバーさんと「SUPやってみたいよねぇ」と会話したことがキッカケで、余市町でもSUPツアーを行う「SUP Guide S.U.H」と連携して開催しました。

参加者からは「余市の海がこんなに綺麗だと思わなかった」「はじめて海から余市を見た」といった声が聞かれ、SUPを通じて余市の新たな魅力が実感されました。

SUP Guide S.U.H のガイドをインタビューした「ヨコノリびと」もご覧ください。現在は副業としてSUPガイドしており、副業を考えている方や本業と副業を両立する方法に悩んでいる方の参考にもなります。

4.坂口恭平さんの個展とライブイベント

坂口恭平さんの個展とライブイベント

2024年9月には、作家・アーティストの坂口恭平さんを招いた個展とライブイベントを開催し、100人以上が来場しました。

hiroさんが坂口恭平さんへ直接お願いしたことがきっかけとなり、坂口恭平さんのファンとDAOメンバーが一丸でイベント場所やスケジュールの調整、広報物の制作から発信などを手がけて大成功を収めました。

5.収穫ボランティア

余市のワイナリーにて、ワイン用ぶどうの収穫から仕込み・運搬など、地域特有の課題解決のお手伝いもしています。今後は、「machiDAO農園」プロジェクトとして動き出すかもしれません。

6.トークンエコノミープロジェクト

「Yoichiトークン」というmachiDAO上で使えるお金やポイントのようなものを発行し、活動したメンバーへ配布します。

そのトークンの使い道は、

  • machiDAOオリジナルグッズと交換
  • ワインやウイスキー、DAOメンバーが育てた食材と交換
  • NFTやメンバー間でのギフトなど

トークンがあることによって、自分の行動が報酬も得ながらコミュニティを活発にする相乗効果を生んでいます。今後どのような活動によってトークンをもらえて交換ができるのか、そしてどのような影響を与えるのか楽しみです。

machiDAOコミュニティが描く「余市の未来」とは?

machiDAOが掲げるコンセプトは、「余市を起点に、様々な地方の取り組みや活動を応援し合う」 というものです。単に余市町だけの活性化を目指すのではなく、日本全国、さらには海外の様々な「machi(町)」と繋がり、それぞれの個性を活かした魅力発信や課題解決を「協創」していくことをビジョンとしています。

このビジョンを実現するには、地理的な制約を超えなければいけません。そのためにmachiDAOでは、Web3技術を積極的に取り入れて、デジタルコミュニティ運営を行っています。

余市町に愛着を持つ人々を町内そして国内外から広く募り、新たな地域づくりの担い手を増やすいわゆる「関係人口プラットフォーム」の役割も担っているのです。

「誰かの“やりたい”を叶える、大人の遊び場」

メンバーが自らの興味やスキルを活かして企画を立ち上げ、それを周りのメンバーがサポートする。

その結果、「街」に新たな風が吹き込むことによって、街も人もみんなが理想を叶えられる循環を生み出していくことが、machiDAOの目指すコミュニティの姿です。

machiDAOへの参加条件はナシ

machiDAO参加者募集

誰もが気軽に参加できるコミュニティです。Discord内ではミーティングの開催やその議事録も随時公開されており、活動状況を深く理解できます。

Discordがよくわからない、抵抗がある方は、SNSのフォローからはじめても構いません。少しづつmachiDAOに触れてみてください。

machiDAOのDiscordリンクは こちら

Discordアプリのダウンロード  iOS Android

▼3ステップで完了する「Discord」への参加方法

  1. 上記Discordリンクをタップ or クリック
  2. Discordへ登録していない方 → 表示名(ニックネーム)を入力後、”はい”をタップ or クリック
    Discordへ登録している方 → 招待を受けると表示。”はい”をタップ or クリック
  3. 完了

「# – 🔰machidaoについて」を確認後、自己紹介部屋で自己紹介してみてください。(強制ではないため自己紹介しなくても大丈夫です)

machiDAOコミュニティのまとめ

machiDAOコミュニティのまとめ

たった1年でここまでの活動ができたのは、Web3技術の活用に加え、hiroさんをはじめmachiDAOコミュニティに関わるすべてのメンバーや関係者が主体的に行動した結果と言えるでしょう。

北海道の小さな町からはじまった大きな夢です。年齢・性別・国籍そして距離の垣根を超えたmachiDAOコミュニティの成長と北海道余市町の活性化をDAOメンバーとして体感してみてください。

最後に、machiDAOの設立に牽引したあるやうむ社が手がける他エリアの地域おこし協力隊DAOを紹介します。

ほかエリアの地域おこし協力隊DAOを紹介

「ふるさとをクリエイターと豊かにする」を理念に掲げるあるやうむ社が手がける「地域おこし協力隊DAO」は全国に広がっています。クリエイターというと専門性の高いクリエイティブやデザインをする人イメージですが、新たなモノ・コトをつくる人はすべてクリエイターです。

自分ひとりではできないことも地域・日本・世界のヒトとつながることで、一つひとつの資源やアイデアが形となり、誰かに届きそして満たす、その満たせるヒトを増やすためにもデジタルを軸としたコミュニティの存在は大きいと言えるでしょう。

ヨコノリタウンとしては、北海道余市町以外にもサーフィンやSUPなど横乗りができる街(ヨコノリタウン)を中心に注目していきます。

活動中の地域おこし協力隊DAO一覧

活動中の地域おこし協力隊DAOを紹介

和歌山県白浜町|シラハマニア

観光情報のみならず店舗の空き物件情報なども発信されています。飲食店開業を検討している方や移住を検討している方にも為になるチャットです。ぜひ登録してご覧ください。

北海道増毛町

Web3や地域活性化に興味のある方は、オープンチャットやDAOマネージャーのSNSなどをぜひご覧ください。エリアの追加など順次更新していきます。

DAOマネージャー募集ページは こちら

北海道余市町のヨコノリタウンの魅力を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

Writer

鈴木一弘(すーさん / かず) Kazuhiro Suzuki

ヨコノリタウン運営者|SURF歴20年|SNOW歴25年|SK8は特に下手くそ…|SUPフィッシングに挑戦中|2018年湘南藤沢から地元小樽へUターン|現在2児の父|ヨコノリと仕事と子育てを両立するために日々奮闘中!

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